Syntax highlighter

2013-02-08

make-variable-transformerに潜む罠

正確には、潜んでいる(進行形)か、潜んでいた(過去形)の方がいいのだろうか?

コード見て原因を確認していないんだけど、動き的に何が起きているのか分かったのでとりあえず書く。問題になるのは以下のコード。
#!r6rs
(import (rnrs))

(define-syntax pack
  (make-variable-transformer
   (lambda (x)
     (syntax-case x ()
       ((_ fmt vals ...)
        #'(begin vals ...))))))

(define-syntax define-crc
  (lambda (x)
    (syntax-case x ()
      ((k)
       (with-syntax ((crc-finish (datum->syntax #'k 'crc-finish)))
         #'(define (crc-finish r) r))))))

(let ((a 1))
   (define-crc)
   (pack "<C" (crc-finish a)))
上記のコードは0.4.1では実行時に、0.4.2(HEAD)ではコンパイル時にunbound variableエラーがでる。何が問題かと言えば、おそらくvariable transformerは実行時の環境ではなくマクロ捕捉時の環境で入力式をラップしているのが問題のはず。解決策は実行時環境でラップすればいいだけだと思うのだが、何でマクロ捕捉時の環境使っているのか確認しないといけない(推測が正しければ)。

さて、上記のコードは再現できる最小規模のコードなのだが、このバグを発見できたのはコンパイラが未束縛の識別子を検出するようにしたからである。もともとR6RS的にはコンパイル時に検出してエラーにしなければいけないんだけど、面倒だなぁと思ってサボっていた。っで、いろいろいじっているうちに下地が整ったというか、なんか簡単に検出できるようになっていたので、えいやっと実装してみたという感じである。
実装自体は非常に簡単だったのだけど、問題は既存のライブラリからごろごろと警告が出てきたので全て修正する方が大変だったことだろう。総称関数とか微妙に挙動を変えないとどうしようもないなぁとかだったし。

何はともあれこの修正でマクロ周りのバグがコンパイル時に発見できるようになったのでいろいろ便利になったと思う。

覗いたらちゃんと実行時環境使ってた。問題だったのは、ラップされた識別子が正しい環境を持ってなかったことだった。まぁ、すぐに解決することに変わりはないけど・・・

No comments:

Post a Comment