SRFI-6は基本的な文字列ポートを定義したものです。Ratinaleには1986年から使われているAPIとかかれているので歴史のあるものをSRFI化したものといえるかもしれません。
このSRFIで提供される機能は2つで、文字列をポートとして扱えるようにするものとポートを文字列バッファとして扱えるようにするものです。では基本的な使い方を見てみましょう。
(import (rnrs) (srfi :6)) ;; string input port (define in (open-input-string "SRFI-6 test :)")) (get-string-all in) ;; -> "SRFI-6 test :)" (define out (open-output-string)) (put-string out "Hello") (get-output-string out) ;; -> "Hello" (put-string out " SRFI-6!") (get-output-string out) ;; -> "Hello SRFI-6!"注意が必要なのは
get-output-string
でしょう。この手続きは出力ポートに呼び出し時点までに溜め込まれた文字列を返しますが、溜め込まれた文字列をクリアしません。上記の例のように複数回の呼び出しでも同一の文字列が取得可能です。これはR6RSで既定されているopen-string-output-port
が返す第2値とは異なる振る舞いをします。ちなみに、このSRFIで定義されているAPIは全てそのままR7RSでも定義されているので、SRFIが標準に取り込まれた例の一つといえるかもしれません。
今回はSRFI-6を紹介しました。
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