Syntax highlighter

2012-11-10

R7RSの7thドラフト

ようやく出た。正直、出る出る詐欺じゃないかと心配していたw

Ballotの結果なんかは追っているので、もしR7RSで検索してたどり着いたのであればそちらを見ていただきたい。
Sagittariusは6thドラフトに追従していないので5thドラフトから変更となるが、まぁ問題はないだろう。7thドラフトは個人的に割りとインパクトが大きくて、ライブラリの修正だけではなく、コンパイラもいじらないといけない。以下に自分用のメモも兼ねて修正ポイントを記載する。

【コンパイラ】
include-library-declarations
define-library構文に追加になった。include先のライブラリのexport句のみを対象に持ってくる。単なる便利構文。正直、いるかこれ?と思っている。
【ライブラリ】
(scheme base)
いろいろな手続きが削除、移動になった。
(scheme cxr)
cxxr以上の手続きが(scheme base)から取り除かれてこっちに移動。
(scheme char normalization)
Unicodeサポートが必須じゃなくなったので削除。
(scheme division)
たしか6thドラフトの段階で消えてた気がする。
(scheme r5rs)
R5RSコンパチライブラリ。(7thからだったかな?記憶あいまい)
(scheme lazy)
delay-forceが追加になった。
ライブラリの修正は、面倒なだけで特にインパクトは小さいんだけど、コンパイラは面倒だ。まぁ、そこまで面倒でもないんだけど。include-library-declarationsは個人的に非常に醜いと思うのでできれば入れたくないが、たぶんファイルに残るだろうなぁ。

【文字と文字列】
勘違いしていたことと、やはり納得がいかないので一応。
7thドラフトで文字列がサポートしなければならない範囲が明確に定義された。処理系は最低でも「NULLを除いたASCII文字の文字列」のサポートしなければならない。 まぁ、ここまではいいだろう。ただ、「文字列を文字の集合」として捉えた際に現状のドラフトでは不整合がでる。なぜか?問題はこの一文;
All Scheme implementations must support at least the ASCII character repertoire: that is, Unicode characters U+0000 through U+007F.
 7thドラフトでは明確に文字がサポートしなければならない範囲にNULLが含まれているが、文字列ではNULLを省いていいよって言ってるのだ。まぁ、文字列 != 文字の集合なら何の問題もないけど。R7RSに明確に文字列は文字の並び(sequenceってどう訳すの?)と書いてあるね。

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