SRFI-19は日時を扱うライブラリです。関連性が強いのでSRFI-18と同じ著者だと思っていたのですが、実は違うということに今日気づきました。新たな発見です。
このSRFIでは時間と日付の両方を扱います。まずは簡単に使い方を見てみましょう。
(import (rnrs) (srfi :19)) ;; simple stop watch (define-syntax time (syntax-rules () ((_ expr) (let* ((s (current-time)) (r expr) (e (current-time))) (display "execution time: ") (display (time-difference e s)) (newline) r)))) (define (tak x y z) (if (not (< y x)) z (tak (tak (- x 1) y z) (tak (- y 1) z x) (tak (- z 1) x y)))) (time (tak 21 14 7)) ;; prints ;; <time-duration 0.0000000> ;; -> 14どのような形で表示されるかは処理系依存なので、値を真面目に取得するにはtime-secondやtime-nanosecond等のアクセサを使います。
current-timeで現在の時間オブジェクトを取得するのがよく使われると思いますが、計算して時間を求めることも可能です。その際にはmake-time及び計算用の手続きを使います。
(define one-hour (make-time time-duration 0 3600)) (let ((c (current-time))) ;; I don't want to do anything for an hour... (thread-sleep! (add-duration c one-hour)))
make-timeは最初に時間タイプを受け取ります。このSRFIでは以下のタイプが定義されています。
- time-duration
時間の差分を扱います - time-monotonic
Monotonicな時間を扱います - time-process
現在のプロセス時間を扱います - time-tai
TAI時間を扱います - time-thread
現在のスレッド時間を扱います - time-utc
UTC時間を扱います
日付を扱う手続きのいくつかを見てみましょう。
(current-date) ;; -> date object (date->string (current-date)) ;; -> "Sat Jul 12 19:03:24+0100 2014" (date->string (current-date) "~Y-~m-~d") ;; -> "2014-07-12" (string->date "2014-07-12" "~Y-~m-~d") ;; -> date object (date->julian-day (current-date)) ;; -> 7075728736710773/2880000000 (julian-day->date 7075728736710773/2880000000) ;; -> date object上記以外にも日付⇔時間、修正ユリウス暦⇔日付or時間、TAI時間⇔UTC時間等の変換手続きが用意されています。
個人的に日付⇔文字列の変換は拡張性が無く、またXSD等が採用しているISO-8601のフォーマットのタイムゾーン形式に対応していなかったりと、多少使いにくい点があります。日付のアクセサは用意されているのでその辺は自前で書けということなのかもしれませんが・・・
今回はSRFI-19を紹介しました。
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