SRFI-10は読み込み時にオブジェクトの構築を行う仕組みを提供するSRFIです。 Common Lispでいうところの
#.
を提供するものです。比較の項目を見るとCLとの違いが書いてあります。端的に言えばdefine-reader-ctor
で登録しないと意味を成さないのでより粒度の高いコントロールが可能といった感じです。使い方を見てみましょう。
;; Sagittarius doesn't support this SRFI ;; so the example code is for Gauche (use srfi-10) (define-reader-ctor 'cons cons) '#,(cons 1 2) ;; -> (1 . 2)これだけだと普通に
(cons 1 2)
と書くのと変わらないのですが、SRFIの例にあるように文字列から読み込む等の処理を書いたり、定数/リテラルのように扱うことができます。さて、このSRFI結構便利そうに見えるのですがサポートしている処理系は以外にも少なそうです(参照)。 個人的にはR6RS以降のライブラリとの相性が悪いからだとも思うのですが、理由のところは定かではありません。(そもそもR6RSでは
#,
は別の意味があるので実装不可能ですが・・・) リーダーマクロをサポートしている処理系であればこれは要らないというのもあるかもしれません。Sagittariusでサポートしていない理由は後者が大きいです。今回はSRFI-10を紹介しました。
No comments:
Post a Comment