当時はJavaが(まだ)新興言語に近くオブジェクト指向とはなんぞやみたいな感じだった(気がする)。それに便乗したのか、雑誌の多くは「これからはオブジェクト指向」みたいな感じで、ちょうど上記の記事みたいなことを列挙していた。以下は記憶にある項目
- コードの再利用
- 疎結合
- トップダウンスタイル開発
- 可読性
- メンテナンスの容易さ
そう思った矢先というわけでもなかったかもしれないが、この風潮に批判的な記事ももちろんあって、その一つで鮮明に覚えているのがC言語でも昔からオブジェクト指向がされてきたみたいなことを言っているものだったと思う。具体的にはlibcにあるFILE構造体はそれだというようなことを指して、gtkとかもCだがオブジェクト指向してるという話をしていた気がする。そこから、プログラミングで重要な要素の一つは抽象化であって、オブジェクト指向言語でなければそれが出来ないというわけではない(が面倒)、というのを学んだ気がする。
さて、そんな猫も杓子もオブジェクト指向な時代は(多分)5年くらい前に終わって、企業が使う言語と言えばJavaな時代が来たわけだ。大勢の人が使うということは、Javaが求めるスタイルに合わない人が多数出てくるということでもある。自分もどちらかと言えば合わない方だろう。そうすると時代は繰り返すのか、今はまだメインストリームではないスタイルを引っ張り出してきてこっちの方がいいから皆も使うべき、見たいなのが出てくる。っで、どの辺が優れているかというので、大体上記の項目が挙げられるわけだ。最近の動向だと、関数型プログラミングがその矢面に立ってる気がする。
それ自体は別に悪いことではない、と思う。ただ、10年前も思ったんだけど、これがすごいからこれをやるべきって声高に叫んでる人はその本質をあまり理解していないんじゃないかなぁと思うことが割りとあるということ。当時Javaと比較されていたC言語のサンプルは大体目も当てられないくらいひどいコードで、こんなひどいコードがJavaを使えばこんなにすっきり書けます、みたいな煽動していた気がする。最近の煽り記事もそんな感じの部分が見えなくもない。相手方が嫌いだからわざわざ不利になるような局面だけを選ぶとか。
結局全てはコードを書く人の技量によるわけで、関数型だからいいとか、オブジェクト指向だからいいということはないと思う。ただ、言語がサポートしていないから書き辛いというのがあるだけで。そうすると求められるのはつまるところ、マルチパラダイムな言語でいざとなればユーザーが言語自体を拡張できる言語ということになるんじゃないかな?*2
どうでもいいのだけど、こういう比較で必ずといっていいほど出てくる、LISPは関数型というの。 いくつか突っ込みどころがあるけど、とりあえず3大方言に限ればLISPは関数型ではないので引き合いに出すのを止めてほしいなぁ*3。関数型、オブジェクト指向、手続き型どれでもいけるマルチパラダイムなんだし、関数型って言われるとそんな風に使っていない自分の心が非常に痛むので。
*1: もし記事を読んで感銘を受けてしまったらこちらも読んでおいてほしい。http://anond.hatelabo.jp/20140410134501
*2: Common Lispはそんな言語なのに不思議と人気がない件
*3: これが言いたかっただけ
*2: Common Lispはそんな言語なのに不思議と人気がない件
*3: これが言いたかっただけ
No comments:
Post a Comment