Syntax highlighter

2011-04-01

4月1日

世間ではエイプリルフールだが、僕にとってはちょっと違う意味を持つ日。
某マイミクは同じ意味の日を「独立記念日」と名づけているが、僕はもともと独立していたのと特に名前をつける気がないので名はない。
あまり引っ張ってもしょうがないので、この日は僕がオランダに来た日。2009年4月1日に来たので今日で丸2年。
特に感慨深いということもないが、時が立つのは早いものだ。

最初の1年はいろいろわからないこともあり、不安な日々もあったと思うが、2年目はこなれたものであった。未だにオランダ語はうまく話せないし、生活は不安定ではあるが、許容範囲だろう。
こっちに来て得たものは大きい。特に昔持っていた価値観が大きく変わった気がする。主に仕事に対する考え方というやつだ。
日本にいたときは、もちろんそれが日本式なのはわかっているが、「会社が何かをしてくれるのではなく、自分が会社のために何ができるか」ということをが正義(ちょっと違うか)だった気がする。個人個人がまるで経営者にでもなったかのような考え方だと思う。仕事を通じて人間形成をするとか、会社の利益のために何ができるかとかそんなことだ。
それ自体は別に悪くないと思うし、日本という国はそうやって今の地位を気づいた部分もあると思う。でも、そこに僕(自分)はいないんだよね。
その考えがこっちに来て大きく変わった。もともとその考えに対して大きな違和感を持っていて、それが元で転職したり、カナダにワーホリにいったりしたのだが、その違和感がここに来てはっきり分かったというべきか。
こっちの人たちは、ある意味当たり前だが、日本式の考えでは働いていない。まず、自分があって会社は、その人のキャリア形成にもよるが、生活の糧を得る手段といったものだ。だから、より良い条件を提示する会社があればすぐにそちらに移る。勤続年数なんてものに意味はなく、自分が何をしたか何ができるかということにだけ意味がある。なので、会社への忠誠心とかは薄く、そもそもそんなものないと思うが、自分の生活もしくは家族が第一である。
よくあるドラマの台詞(よくあるのか?)で「仕事と私どっちが大事なの?」なんてのがあるが、この国ではそんな台詞吐くまでもなく答えは明白である。

日々の生活に特に不満はない。むしろ、もう日本に戻れないだろうという気さえしている。堕落したのかこれがあるべき姿なのかは分からないが、あまり気負って仕事しなくていいというのは心にゆとりができる。もしかしたらできすぎたのかもしれないが。
3年目は何を得るのか分からないが、楽しい1年になるという気はしている。

2 comments:

マリマリ said...

日本企業も近年だいぶ変わってきたけど、終身雇用の文化は抜けないもんだな(^^;;

良いか悪いかは何とも言えないが、終身雇用って考え方は本人にとってステップアップになるんだろうか?

何はともあれ会社を変わる時は世話になった上司や同僚に後ろめたい気分になる(^^;;

kei said...

変わったといっても近年のは使い捨て文化になりつつあるイメージだけどね。
大まかに二分すると終身雇用で「社員の面倒は一生俺が見るから、ついてこい」って会社か、「所詮社員は奴隷よ、俺がすべて」って会社の二択な気がする。

そもそも、終身雇用時代はステップアップなんて考えなかったんじゃね?年功序列だったわけだし。

後ろめたい気持ちはしょうがないね。

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