R6RS のレコードは便利である。またポータブルに継承をしたい場合にはこれしか手がない。不便な点としてはフィールドが増えるとデフォルトのコンストラクタでは引数の数が増大するところだろう。何かしらのクライアントとか、コネクションみたいなものであれば、protocol
を使って逃げる手もあるが、データ型だと面倒になってくる。引数の数が片手の数で足りなくなると尚更である。
ということで、そんな悩みを緩く解決するライブラリを作ってみた。これである。使い方は非常に簡単でこんな感じで使える。
(import (rnrs)
(record builder))
(define-record-type base
(fields a b))
(define-syntax base-builder
(make-record-builder base ((a 'ok))))
(base-a (base-builder)) ;; -> ok
(define-record-type child
(parent base)
(fields c d))
(define-syntax child-builder
(make-record-builder child ((a 'nok) (c 'ok))))
(base-a (child-builder)) ;; -> nok
(child-c (child-builder)) ;; -> ok
(base-a (base-builder (from (child-builder)))) ;; -> nok
デフォルト値なしかつ、作成時にフィールドを指定しなければ #f
になる。ライブラリ自体は一応ポータブルに書いたつもりではあるので、コピーすればそのまま他の R6RS 処理系でも使えるはず(直接 Record Type Descriptor を
eq?
せずに record-predicate
辺りを使ってやる必要がある気はするが、まぁ、確認してない)なんでこんなライブラリを作ったかというと、この次に書く記事で必要になったからである。来週辺りに書けたらいいなぁ。
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